『VIRUS/ウィルス:32』





概要


  • 原題: Virus: 32
  • 邦題: VIRUS/ウィルス:32
  • 公開年: 2022年
  • 製作国: ウルグアイ、アルゼンチン
  • 監督: グスタボ・ヘルナンデス (Gustavo Hernández)
  • 脚本: ジャーレス・ミレル (Juma Fodde)
  • ジャンル: ホラー、スリラー、ゾンビ
  • 上映時間: 90分


あらすじ


ある夜、モンテビデオのスポーツクラブで夜勤警備員として働くトリニダ(タチアナ・ピント)。彼女は仕事中に娘のタタ(ピラール・ガルシア・アヨルフィ)を連れてきていました。その頃、街では謎のウイルス感染が拡大し、感染者は凶暴化して人々を襲い始めていました。

スポーツクラブが襲撃され、トリニダはタタと共に逃げ惑います。感染者は襲われた後、32秒間だけ動きを止めるという奇妙な特性を持っていました。トリニダはこのわずかな時間を利用しながら、娘を守り、生き残るための道を模索します。街の至る所で感染者が増殖していく中、トリニダは自身の過去のトラウマとも向き合いながら、娘と共に絶望的な状況を乗り越えようとします。


キャスト


  • タチアナ・ピント (Tatiana Pínto) - トリニダ (Trinidad)
  • ピラール・ガルシア・アヨルフィ (Pilar García Ayelén) - タタ (Tata)
  • ダニエル・ヘンドラー (Daniel Hendler)
  • フェデリコ・アチャバル (Federico Aznárez)
  • グスタボ・ボジオ (Gustavo Bosco)
  • マルタ・ルビオ (Marta Lubriel)


主題歌


映画の音楽は マヌエル・リソ (Manuel Riso) が担当しました。特定の主題歌というよりは、全体を通して緊張感を高めるスコアが使用されています。


受賞歴


ホラー映画専門の映画祭などでノミネートや受賞をしている可能性がありますが、主要な映画賞での受賞情報は確認できませんでした。


撮影秘話


  • 撮影は主にウルグアイのモンテビデオで行われました。
  • 感染者が32秒間停止するという独特のルールが、映画のサスペンスとアクションの重要な要素となっています。
  • 監督のグスタボ・ヘルナンデスは、以前にもホラー映画『死霊館 悪魔の憑しろ』などを手掛けており、その演出力が本作でも期待されました。


感想


『VIRUS/ウィルス:32』は、感染者が一時的に停止するという斬新な設定が目を引くホラー映画です。このルールを活かしたサスペンスフルな展開や、母親が娘を守ろうとする強い愛情が描かれています。限られた空間での逃走劇や、感染者の容赦ない襲撃シーンは緊張感があり、ホラーファンには楽しめる要素が多いでしょう。一方で、感染者の行動原理やウイルスの詳細な設定については深く掘り下げられていないという意見もあります。


レビュー


レビューは賛否両論が見られます。斬新な設定や緊張感のある演出は評価される一方で、物語の深さやキャラクター描写には物足りなさを感じるという声もあります。ホラー映画としての基本的な要素は満たしており、スリリングな体験を求める観客には一定の評価を得ています。


考察


この映画は、パンデミックや感染症がもたらす恐怖と、極限状態における人間の行動を描いています。母親の娘への愛情という普遍的なテーマを中心に、ウイルスによる社会の崩壊、そしてその中で生き残ろうとする人々の姿を描いています。32秒という停止時間は、単なるギミックとしてだけでなく、登場人物たちが一瞬の希望を見出すための時間、そして同時に新たな恐怖が迫りくるまでの時間としても機能しています。


ラスト


ラストは、トリニダとタタが生き残るための過酷な選択を迫られる場面が描かれます。彼女たちの運命、そしてウイルスの蔓延がどうなっていくのかについては、希望と絶望が入り混じる形で示唆されます。母親の強い意志と、予測不可能なウイルスの脅威が最後まで観客を引きつけます。


視聴できるサイト


配信状況は変更される場合がありますので、各サービスの最新情報を確認してください。


まとめ


『VIRUS/ウィルス:32』は、感染者が32秒間停止するというユニークな設定が特徴のウルグアイ・アルゼンチン合作ホラー映画です。母親が娘を守りながら、ウイルスが蔓延する街を生き抜こうとする姿を描き、スリリングな展開と緊張感のある演出が楽しめます。ホラーファンにとっては一見の価値ありの作品と言えるでしょう。