『モンスタートラック』
映画『モンスタートラック』(原題:Monster Trucks)
概要
- 原題: Monster Trucks
- 邦題: モンスタートラック
- 公開年: 2017年 (アメリカでは2017年1月公開、日本では同年4月公開)
- 製作国: アメリカ
- 監督: クリス・ウェッジ
- 脚本: デレク・コノリー (原案:ジョナサン・エイベル、グレン・バーガー、マシュー・ロビンソン)
- ジャンル: SF、アドベンチャー、コメディ
- 上映時間: 104分
あらすじ
高校生トリップ(ルーカス・ティル)は、退屈な田舎町で毎日を過ごすことにうんざりしていました。彼は、古びたスクラップパーツを使って自分だけのモンスタートラックを組み立てることに情熱を燃やしていました。ある日、近くの石油採掘現場で事故が発生し、地下深くから未知の生物が姿を現します。
その生物は、タコのような触手を持つ巨大な生き物で、まるでエンジンオイルを好むかのように見えました。この生物は、地元の保安官や石油会社の追跡を逃れてトリップのガレージに迷い込み、彼の未完成のトラックのボディの中に隠れてしまいます。トリップは、この奇妙な生物を「クリッチ」と名付け、やがてクリッチがトラックと一体化し、まるで生きているモンスタートラックのように動き出すことに気づきます。
クリッチの驚くべき能力に助けられ、トリップは彼のトラックを完成させます。しかし、石油会社のCEOは、事故で発見された生物が自社の利益を脅かす存在だと考え、秘密裏に捕獲しようとします。トリップはクリッチを救い、彼の故郷である地下の世界を守るため、友人たちと共に巨大なモンスタートラックに乗って、危険な冒険に挑むことになります。
キャスト
- トリップ: ルーカス・ティル
- クリッチ: (声の出演、CGI)
- メレディス: ジェーン・レヴィ
- ウェザーズ保安官: バリー・ペッパー
- テンダーフット: トーマス・レノン
- リース: ロブ・ロウ
- ジム・ダウド: ダニー・グローヴァー
- ガロウェイ博士: エイミー・ライアン
主題歌・楽曲
映画の音楽はデヴィッド・サーディが担当しています。特定の主題歌や劇中歌がフィーチャーされているという情報はありませんが、アドベンチャー映画らしい、活気と興奮を盛り上げるスコアが使用されています。
受賞歴
本作は主要な映画賞の受賞歴は確認できませんでした。
撮影秘話
- 本作はパラマウント・アニメーションが製作した初のライブアクション映画です。
- 監督のクリス・ウェッジは、『アイス・エイジ』や『ロボッツ』といったアニメーション作品で知られており、本作でもCGキャラクターであるクリッチの生き生きとした描写にその手腕が活かされています。
- クリッチのCGIは高度な技術を要し、トラックと一体化して動くというユニークなコンセプトを実現するために多大な労力が費やされました。
- 映画の製作費は約1億2500万ドルとされ、当時のパラマウント作品としては高額な部類に入りました。
感想
『モンスタートラック』は、子供から大人まで楽しめる、視覚的に楽しいSFアドベンチャー映画です。ユニークなクリーチャー「クリッチ」とモンスタートラックが一体となるアイデアは斬新で、その生き生きとした動きは魅力的です。ストーリーは王道的な冒険物語で、家族や友情、環境保護といったテーマも盛り込まれています。しかし、一部の批評家からは、プロットの予測可能性や深みの不足が指摘されることもありました。
レビュー
批評家からのレビューは賛否両論でした。Rotten Tomatoesでは、新鮮なアイデアとキャラクターの魅力を評価する声がある一方で、ストーリーの薄さや説得力に欠ける点を指摘するレビューも多く見られました。観客からの評価は比較的良好で、特にファミリー層からは、楽しいエンターテイメントとして受け入れられました。興行収入は製作費を大きく下回り、商業的には成功したとは言えませんでしたが、一部のファンからはカルト的な人気を得ています。
考察
本作は、環境問題(石油採掘による地下生物への影響)を軽妙に織り込みつつ、子供たちの友情と勇気を描いています。クリッチがトラックと一体化するという設定は、単なる乗り物ではなく、感情を持つ「相棒」としての機械(や生物)との絆を強調しています。これは、子供向けのSF作品でよく見られる「未知の生物との友情」というテーマを、モンスタートラックというユニークな形で表現したものです。
ラスト
(ネタバレを含みます)
トリップたちは、石油会社の追跡をかわしながら、クリッチと彼の仲間たち(石油採掘によって出現した他の生物たち)を故郷である地下の世界へと戻すことを目指します。激しい追撃戦の末、トリップとクリッチは力を合わせ、石油会社のCEOやその手下を撃退することに成功します。
最終的に、クリッチを含むすべての生物たちは、トリップとメレディスに見守られながら、地下の大きな泉のような場所から故郷へと帰っていきます。トリップはクリッチとの別れを悲しみますが、彼が故郷に帰ることができたことを喜びます。
ラストシーンでは、トリップは元の生活に戻り、再び友人と共にモンスタートラックを組み立てることに情熱を燃やしますが、クリッチとの冒険によって得た経験が、彼を成長させたことが示唆されます。そして、地下世界から時折聞こえる「クリッチの鳴き声」のような音が、彼との絆が永遠であることを示唆して幕を閉じます。
視聴できるサイト
- Amazon Prime Video
- U-NEXT
- Hulu
- Google Play Movies & TV
- YouTube Movies
これらのサービスでは、レンタルまたは購入での視聴が可能です。具体的な配信状況は、各プラットフォームでご確認ください。
まとめ
映画『モンスタートラック』(原題:Monster Trucks)は、2017年公開のSFアドベンチャーコメディです。高校生トリップが、石油採掘現場から現れた謎の生物「クリッチ」と出会い、彼を救うためにモンスタートラックに乗って冒険を繰り広げます。CGで描かれるクリッチとトラックが一体となるユニークなアイデアが特徴で、友情や環境といったテーマも描かれています。批評家からの評価は分かれたものの、ファミリー層向けのエンターテイメント作品として楽しめる一作です。
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