『シャドウハンター』





概要


  • 原題: The Mortal Instruments: City of Bones
  • 邦題: シャドウハンター
  • 公開年: 2013年
  • 製作国: カナダ、ドイツ、アメリカ合衆国
  • 監督: ハラルド・ズワルト
  • 脚本: ジェシカ・ポスティゴ、アイ・マーティン、マイケル・カッシー(カサンドラ・クレアの小説「骨の街」に基づく)
  • ジャンル: ファンタジー、アクション、アドベンチャー、ミステリー、ロマンス
  • 上映時間: 130分


あらすじ


平凡な日々を送っていたニューヨークの15歳の少女、クラリー・フレイ(リリー・コリンズ)は、ある夜、パンデモニウムというナイトクラブで不思議な殺人事件を目撃します。しかし、彼女以外には誰もその殺人犯を見ることができません。その日から、クラリーの周りで奇妙な出来事が起こり始め、彼女の母親ジョスリン(レナ・ヘディ)が何者かに襲われ、姿を消してしまいます。

母親を探すうちに、クラリーは自分が「シャドウハンター」と呼ばれる、人間と天使の血を引く戦士の一族の末裔であることを知ります。シャドウハンターは、人間の世界に潜む悪魔や闇の生物から人々を守る使命を負っていました。彼女が出会った謎めいた青年ジェイス・ウェイランド(ジェイミー・キャンベル・バウアー)もシャドウハンターの一人でした。

ジェイスや他のシャドウハンターたちと共に、クラリーは自身の秘められた力に目覚め、母親を誘拐したとされる強大な元シャドウハンター、ヴァレンタイン・モーゲンシュテルン(ジョナサン・リース=マイヤーズ)の野望を阻止するために戦うことになります。彼女は、シャドウハンターの世界、魔法、悪魔、そして自身の過去に隠された驚くべき真実に直面していきます。


キャスト


  • リリー・コリンズ - クラリー・フレイ
  • ジェイミー・キャンベル・バウアー - ジェイス・ウェイランド
  • ロバート・シーアン - サイモン・ルイス
  • ケヴィン・ゼガーズ - アレク・ライトウッド
  • ジェミマ・ウェスト - イザベル・ライトウッド
  • ゴッドフリー・ガオ - マグナス・ベイン
  • レナ・ヘディ - ジョスリン・フレイ
  • エイダン・ターナー - ルーク・ギャロウェイ
  • ジョナサン・リース=マイヤーズ - ヴァレンタイン・モーゲンシュテルン


主題歌


映画のサウンドトラックには複数の楽曲が使用されていますが、特に際立った「主題歌」として認識されている楽曲はありません。サウンドトラックには、エレクトロニック、インダストリアル、オルタナティブロックなどのジャンルの楽曲が収録されています。


受賞歴


  • ティーン・チョイス・アワード2013:
    • ノミネート:ブレイクアウト女優賞(映画部門)(リリー・コリンズ)
    • ノミネート:注目の映画(ファンタジー/SF部門)
  • その他、いくつかの映画祭や賞でノミネートされています。


撮影秘話


  • 原作小説のファンからの期待が高かったため、キャスティングには慎重な選考が行われました。
  • 撮影は主にカナダのトロントで行われました。ニューヨークの街並みやシャドウハンターの本拠地である「シティ・オブ・ボーンズ」などのセットが大規模に作られました。
  • リリー・コリンズは、アクションシーンのためにトレーニングを積みました。
  • 特殊メイクやVFXを駆使して、悪魔や魔法の世界が表現されました。


感想


原作小説のファンからは、映画のビジュアルや世界観は評価されたものの、ストーリー展開やキャラクターの描かれ方には賛否両論がありました。特に、原作の複雑な設定や人間関係を2時間強の映画に詰め込むことの難しさが指摘されました。しかし、若い世代を中心に、ファンタジーとアクション、ロマンスの要素が合わさった作品として一定の支持を得ています。


レビュー


批評家からの評価は概して低いものでした。ストーリーの詰め込みすぎ、キャラクターの深掘り不足、そして原作の魅力を十分に引き出せていないといった点が指摘されました。Rotten Tomatoesでは12%の支持率となっています。


考察


映画は、自己発見、家族の秘密、そして善と悪の戦いといったテーマを描いています。主人公クラリーが自身の出生の秘密を知り、秘められた力に目覚めていく過程は、ヤングアダルト作品の典型的な成長物語の要素を含んでいます。また、シャドウハンターの世界観や、人間と天使、悪魔といった存在の対立は、ファンタジー作品としての魅力を形成しています。


ラスト


(ネタバレを含みます)

ヴァレンタインとの戦いの後、クラリーは自分がジェイスの妹ではないという衝撃的な事実を知ります。母親のジョスリンは眠りから目覚め、クラリーはシャドウハンターとしての新たな生活を歩み始めることを決意します。しかし、ヴァレンタインは逃亡し、物語は未完のまま終わります。これは、当初シリーズ化を意図していたため、次作への含みを持たせた終わり方となっていますが、興行成績が振るわなかったため、続編は製作されませんでした。


視聴できるサイト


配信状況は変更される場合がありますので、各サービスの最新情報を確認してください。


まとめ


映画『シャドウハンター』(原題:The Mortal Instruments: City of Bones)は、人気ヤングアダルト小説を原作としたファンタジーアクション映画です。主人公クラリーが自身の出生の秘密とシャドウハンターの世界を知り、悪と戦う姿を描いています。視覚的な魅力はあるものの、ストーリー展開やキャラクター描写には賛否両論がありました。