『キャリー』
『キャリー』
概要
- 原題: Carrie
- 公開年: 2013年
- 監督: キンバリー・ピアース
- 原作: スティーヴン・キングの同名小説
- ジャンル: ホラー、サスペンス
- 製作国: アメリカ合衆国
あらすじ
内気で孤独な高校生キャリー・ホワイトは、狂信的な母親マーガレットの抑圧的な監視の下で育ち、学校では同級生から陰湿ないじめを受けていた。ある日、シャワー室で初潮を迎えたキャリーは、パニックになるが、同級生たちに嘲笑される。その時、体育教師のデジャルダンが彼女を助ける。
いじめの中心人物であるクリスは、キャリーへの仕返しを企む。一方、いじめに加担したことを後悔したスーは、自分の恋人である人気者のトミーに、キャリーをプロムに誘うよう頼む。
トミーの優しさに触れ、初めて希望を見出すキャリー。しかし、プロム当日、クリスとその恋人ビリーによって、残酷な罠が仕掛けられていた。屈辱と怒りに燃えたキャリーは、これまで抑え込んできた強大な念動力を解放し、会場を血の海へと変えていく。
キャスト
- キャリー・ホワイト:クロエ・グレース・モレッツ(潘めぐみ:日本語吹替)
- マーガレット・ホワイト(キャリーの母親):ジュリアン・ムーア(潘恵子:日本語吹替)
- スー・スネル:ガブリエラ・ワイルド(田村睦心:日本語吹替)
- トミー・ロス:アンセル・エルゴート(内山昂輝:日本語吹替)
- クリス・ハーゲンセン:ポーシャ・ダブルデイ(寿美菜子:日本語吹替)
- ビリー・ノーラン:アレックス・ラッセル(安元洋貴:日本語吹替)
- ミス・デジャルダン(体育教師):ジュディ・グリア(弓場沙織:日本語吹替)
主題歌
- 明確な主題歌という扱いの楽曲はありませんが、劇中では緊張感を高める印象的な音楽が使用されています。
受賞歴
- ピープルズ・チョイス・アワード2014:ホラー映画賞
撮影秘話
- 本作は、ブライアン・デ・パルマ監督による1976年の同名映画のリメイクであり、スティーヴン・キングの原作小説を改めて映画化したものです。
- 監督のキンバリー・ピアースは、女性の視点からキャリーの感情や母親との関係性をより繊細に描こうとしました。
- クロエ・グレース・モレッツは、キャリーの孤独や内なる力を表現するために、役作りに深く取り組みました。
- クライマックスのプロムのシーンは、特殊効果を駆使し、原作の衝撃的な描写を現代的な映像で再現しています。
感想
クロエ・グレース・モレッツの繊細な演技が光る、現代的な解釈が加えられた『キャリー』です。オリジナル版の持つ恐怖感に加え、キャリーの抱える孤独や怒り、そして母親との歪んだ愛情がより深く描かれています。いじめの描写は痛々しく、キャリーが力を解放するクライマックスは、悲劇的でありながらも強烈な印象を残します。
レビュー
批評家からの評価は賛否両論ありましたが、クロエ・グレース・モレッツとジュリアン・ムーアの演技は高く評価されました。現代的な設定やSNSの活用なども、リメイクとしての試みとして評価する声がありました。一方で、オリジナル版ほどの衝撃や斬新さに欠けるという意見もありました。
考察
- 本作は、いじめの残酷さや、それが被害者に与える精神的な影響を改めて考えさせられます。
- 母親の歪んだ愛情は、子供の成長に大きな負の影響を与える可能性を示唆しています。
- 超能力という非現実的な要素を通して、抑圧された感情が爆発する際の破壊力を描いています。
- 復讐の是非や、暴力の連鎖といったテーマも含まれています。
ラスト
プロム会場を破壊し、多くの生徒や教師を殺害したキャリーは、血まみれの姿で家に帰り、母親と対峙します。マーガレットは、キャリーの力を悪魔の力だと恐れ、彼女を刺し殺そうとします。激しい争いの末、キャリーは自分の念動力で母親を壁に磔にし、感電死させます。
その後、瀕死のキャリーは、プロムで唯一優しくしてくれたスーに念動力で別れを告げ、崩壊した家と共に息絶えます。
映画の最後は、スーがキャリーの墓を訪れるシーンで終わります。墓石には「キャリー・ホワイト」と刻まれており、悲劇的な結末を暗示しています。
視聴できるサイト
- Amazon Prime Video
- U-NEXT
- Hulu
- Google Play
- YouTube
※配信状況は変更される場合がありますので、各サイトでご確認ください。
まとめ
映画『キャリー』(2013年)は、クロエ・グレース・モレッツとジュリアン・ムーアの演技が光る、スティーヴン・キングの傑作ホラーを現代的にリメイクした作品です。いじめや家庭環境といった要素をより深く掘り下げ、悲劇的な運命を辿る少女キャリーの怒りと悲しみを鮮烈に描いています。