『ゾンビの中心で、愛をさけぶ』
『ゾンビの中心で、愛をさけぶ』
概要
- 原題: ZOO
- 公開年: 2018年
- 製作国: デンマーク、スウェーデン
- 監督: アントニオ・トゥーブレン
- ジャンル: ホラー、ラブロマンス、バイオレンス
- 上映時間: 95分
- レイティング: R15+
あらすじ
倦怠期の夫婦、カレンとジョン。会話もなく、まるで生ける屍のような生活を送っていました。そんなある日、世界中で人間がゾンビ化する未知の伝染病が発生し、街は瞬く間にゾンビであふれかえります。感染を恐れた二人は、マンションの一室に閉じこもり、救助を待つことに。
しかし、状況は悪化の一途を辿り、食料を求めるゾンビだけでなく、同じように生き残りをかけた強盗や怪しい生存者たちが夫婦を襲い始めます。極限状態の中、これまでの刺激のない生活とは一変したサバイバル生活を送るうちに、冷え切っていたカレンとジョンの間には、忘れかけていた感情が蘇り始めます。
キャスト
- カレン:ゾーイ・タッパー
- ジョン:エド・スペリーアス
- エミリー:アントニア・キャンベル=ヒューズ
- レオ:ヤン・ベイヴート
- マーティン:ルーカス・ラウラン
主題歌
- 映画の音楽は、監督自身であるアントニオ・トゥーブレンが手掛けています。
受賞歴
- 特筆すべき受賞歴は確認できませんでしたが、ファンタスティック映画祭などで上映されています。
撮影秘話
- 監督のアントニオ・トゥーブレンは、脚本、監督、音楽、編集までを自身で手掛けた才能あるクリエイターです。
- ゾンビが蔓延する終末的な状況と、夫婦の愛の再生という異色の組み合わせが特徴です。
- 低予算ながらも、限られたシチュエーションの中で夫婦の心理描写とサバイバル劇を巧みに描いています。
感想
一風変わったゾンビ映画として、ホラー要素よりも夫婦の愛の再生に焦点が当てられています。ゾンビという極限状態が、これまで目を背けていた夫婦の問題を浮き彫りにし、二人の関係性を変化させていく様子は興味深いです。
レビュー
ゾンビ映画としての過度な期待を持つと物足りなさを感じるかもしれませんが、倦怠期の夫婦が危機的な状況下で愛を取り戻していくというラブストーリーとしては、異色で面白いという意見があります。ゾンビやグロテスクな描写は比較的控えめです。
考察
本作は、日常の些細なことで冷え切ってしまった夫婦関係が、生死をかけたサバイバルという非日常的な状況に置かれることで、改めてお互いの大切さに気づき、愛を取り戻していく過程を描いています。ゾンビという脅威を通して、人間関係の本質や、危機における絆の重要性を問いかけているとも言えるでしょう。
ラスト
(ネタバレ注意)
ラストでは、カレンとジョンは様々な困難を乗り越え、お互いの愛を再確認します。
しかし、最終的に二人はゾンビの群れに囲まれてしまい、絶望的な状況に陥ります。それでも二人は手を取り合い、共に最期を迎えることを選びます。
このラストは、悲劇的でありながらも、極限状態の中で二人の愛が永遠になったことを示唆しているとも解釈できます。
視聴できるサイト
- Amazon Prime Video
- U-NEXT
- Hulu
- TSUTAYA DISCAS (宅配レンタル)
まとめ
『ゾンビの中心で、愛をさけぶ2018』は、ゾンビという設定を借りながらも、夫婦の愛の再生を描いた異色のサバイバル・ラブロマンスです。
刺激的な邦題とポスターからは想像しにくいかもしれませんが、夫婦の感情の変化や人間ドラマに重点が置かれています。ホラー映画としてだけでなく、人間ドラマとしても楽しめる作品です。