『インシディアス』





概要


  • 原題: Insidious
  • 公開年: 2010年(日本公開:2011年)
  • 監督: ジェームズ・ワン
  • 脚本: リー・ワネル
  • 製作: ジェイソン・ブラム、オーレン・ペリ、スティーブン・シュナイダー
  • 音楽: ジョセフ・ビシャラ
  • ジャンル: ホラー、スリラー


あらすじ


ジョシュとルネのランバート夫妻は、3人の子供たちと幸せに暮らしていました。しかし、引っ越して間もない頃から、家の中で奇妙な出来事が起こり始めます。物が勝手に動いたり、不気味な音が聞こえたり。ある日、10歳の息子ダルトンが原因不明の昏睡状態に陥ってしまいます。

医師たちは原因を特定できず、家に戻されたダルトンでしたが、怪現象はさらにエスカレートしていきます。追い詰められたルネは、霊媒師のエリーズに助けを求めます。エリーズは、ダルトンの魂が幽体離脱し、異次元の世界「ザ・ビヨンド」に囚われていると告げます。

ダルトンを救うため、ジョシュは自身の過去と向き合い、「ザ・ビヨンド」へと旅立つことを決意します。そこには、一家を長年苦しめてきた邪悪な存在が待ち受けていました。


キャスト


  • ジョシュ・ランバート:パトリック・ウィルソン
  • ルネ・ランバート:ローズ・バーン
  • ダルトン・ランバート:タイ・シンプキンス
  • フォスター・ランバート:アンドリュー・アスター
  • ケリー・ランバート:モーガン・リリー
  • エリーズ・レイニア:リン・シェイ
  • スペックス:リー・ワネル
  • タッカー:アンガス・サンプソン


主題歌


  • 劇中には特定の主題歌はありませんが、ジョセフ・ビシャラによる不気味で緊張感のある音楽が全編を彩っています。


受賞歴


  • ファンゴリア・チェーンソー・アワード:
    • 最優秀助演女優賞(リン・シェイ)
    • 最優秀音楽賞(ジョセフ・ビシャラ)
  • サターン賞:
    • 最優秀ホラー映画賞ノミネート
    • 最優秀助演女優賞ノミネート(リン・シェイ)


撮影秘話


  • ジェームズ・ワン監督と脚本のリー・ワネルは、『ソウ』シリーズのコンビであり、低予算ながらも効果的な恐怖演出で知られています。
  • 本作も比較的低予算で製作されましたが、独創的なアイデアと演出で大きな成功を収めました。
  • 「ザ・ビヨンド」の異質な世界観は、独特の美術や照明によって表現されています。
  • リン・シェイ演じる霊媒師エリーズは、シリーズを通して重要なキャラクターとなり、高い人気を博しました。


感想


『インシディアス』は、近年稀に見るオリジナリティ溢れるホラー映画です。ジャンプスケアだけでなく、じわじわと迫り来る不気味さや、夢と現実が曖昧になるような感覚が、観る者を恐怖のどん底に突き落とします。家族愛や過去のトラウマといった要素も盛り込まれており、単なるホラー映画としてだけでなく、人間ドラマとしても見応えがあります。


レビュー


批評家からも観客からも高い評価を得ています。特に、ジェームズ・ワン監督の演出、脚本の巧妙さ、そしてキャストの演技が絶賛されています。低予算ながらも、斬新なアイデアと効果的な恐怖演出で、多くのホラーファンを魅了しました。


考察


  • 本作は、幽体離脱や異次元の世界といったスピリチュアルな要素を扱いながら、人間の潜在的な恐怖やトラウマを描いています。
  • 家族の絆や、過去の秘密が現在に与える影響なども重要なテーマとして描かれています。
  • 「ザ・ビヨンド」は、人間の深層心理や悪夢のメタファーとして解釈することもできます。


ラスト


(ネタバレ注意)

ジョシュは「ザ・ビヨンド」でダルトンを見つけ出し、現実世界に戻ります。しかし、エリーズはジョシュの中に潜む邪悪な存在に気づき、彼の写真を撮ろうとした瞬間、何者かに襲われて命を落としてしまいます。

ラストシーンでは、ルネがジョシュの様子がおかしいことに気づき、彼がエリーズを殺害する瞬間を目撃します。ジョシュの目に映る邪悪な影は、彼が「ザ・ビヨンド」から連れて帰ってしまった何かを示唆しており、物語は衝撃的な結末を迎えます。


視聴できるサイト


  • Amazon Prime Video
  • U-NEXT
  • Hulu
  • Netflix (配信状況は変更される場合がありますので、各サイトでご確認ください)
  • Google Play
  • YouTube


まとめ


『インシディアス』は、ジェームズ・ワン監督の才能が光る、独創的で恐ろしいホラー映画です。斬新な設定、巧妙な演出、そして衝撃的なラストは、観る者の心に深く刻まれます。ホラー映画好きなら必見の作品であり、シリーズを通して楽しむことができます。