映画『バッド・ティーチャー』(原題:Bad Teacher)







概要


  • 原題: Bad Teacher
  • 邦題: バッド・ティーチャー
  • 公開年: 2011年
  • 製作国: アメリカ
  • 監督: ジェイク・カスダン
  • 脚本: リー・アイゼンバーグ、ジーン・スタプニツキー
  • ジャンル: コメディ
  • 上映時間: 92分(劇場公開版)、97分(アンレイテッド版)




あらすじ


エリザベス・ハルジー(キャメロン・ディアス)は、公立中学校で教鞭をとる教師です。しかし、彼女の仕事への情熱は皆無で、生徒たちには興味がなく、授業はテキトー、酒とタバコとブランド品が大好きという絵に描いたような「バッド・ティーチャー」です。彼女の目標は、金持ちの男と結婚して教師を辞めること。

婚約者と破局した後、彼女は新たな金持ちのターゲットを探します。そんな時、学校に若くてハンサムな裕福な代用教員、スコット・デルアコート(ジャスティン・ティンバーレイク)が赴任してきます。エリザベスは彼をモノにしようとしますが、スコットは純粋で真面目なエイミー・スクワレル(ルーシー・パンチ)に惹かれている様子。

エリザベスはスコットの気を引くため、豊胸手術の費用を稼ぐことを思い立ちます。そのために、生徒たちを利用して「学力向上」を装い、学校で開催される奨励金がかかったテストで高得点を取らせようと画策。さらに、体育教師のラッセル(ジェイソン・シーゲル)が彼女に好意を寄せていることにも気づきつつ、自分の目的のために彼を利用しようとします。


キャスト


  • エリザベス・ハルジー: キャメロン・ディアス
  • スコット・デルアコート: ジャスティン・ティンバーレイク
  • ラッセル・ゲティス: ジェイソン・シーゲル
  • エイミー・スクワレル: ルーシー・パンチ
  • 校長(ウォーリー・スナッパー): ジョン・マイケル・ヒギンズ
  • ドレン先生: フィリス・スミス


主題歌・楽曲


映画の音楽はマイケル・アンドリュースが担当しています。特定の主題歌や劇中歌がフィーチャーされているという情報はありませんが、コメディ映画に合わせたポップで軽快な楽曲が使用されています。


受賞歴


  • MTVムービー・アワード2012: 最優秀コメディ演技賞(キャメロン・ディアス)ノミネート
  • ティーン・チョイス・アワード2011: チョイス・サマー・ムービー:コメディ/ミュージカルノミネート、チョイス・ムービー女優:コメディ(キャメロン・ディアス)ノミネートなど


撮影秘話


  • キャメロン・ディアスとジャスティン・ティンバーレイクは、かつて交際していた元カップルであり、その二人が共演することでも注目を集めました。
  • キャメロン・ディアスは、この役のために実際にタバコを吸うシーンが多く、撮影中に何度も喫煙したそうです。
  • 映画に登場する学校は、実際の学校の建物を使用して撮影されました。


感想


『バッド・ティーチャー』は、キャメロン・ディアスの体当たりな演技が光るR指定コメディです。倫理観が欠如した教師が、自身の欲望のために破天荒な行動に出る姿が、時に痛快に、時に下品に描かれています。ブラックユーモアが満載で、型破りなキャラクター設定を楽しめる作品です。教師という職業のステレオタイプを完全にひっくり返すことで、観客を笑わせます。


レビュー


批評家からのレビューは賛否両論でした。キャメロン・ディアスのコメディセンスと破天荒な演技は高く評価された一方で、ストーリーの展開が予測可能であることや、ユーモアのセンスが一部の観客には合わないという意見もありました。しかし、キャメロン・ディアスとジャスティン・ティンバーレイク、ジェイソン・シーゲルといったキャストの化学反応は概ね好評でした。


考察


この映画は、現代社会におけるモラルや職業倫理の形骸化を、極端な形で風刺していると見ることができます。エリザベスは、社会の規範や期待に縛られず、ひたすら自己の欲望を追求するキャラクターであり、ある意味で現代人の持つ隠れた本音を代弁しているとも言えます。最終的に彼女が辿り着く「幸せ」の形も、一般的な価値観とは異なる形で提示されています。


ラスト


ネタバレを含みます) 


エリザベスは、自身の目的のために生徒たちにテストで良い成績を取らせようと奔走しますが、その過程で思わぬ形で教師としての才能を発揮し、生徒たちから一定の信頼を得るようになります。

最終的に、彼女は金持ちのスコットとは結ばれず、自分に一途に好意を寄せていた体育教師のラッセルと関係を深めます。しかし、彼女が真剣な交際を選ぶわけではなく、あくまで「都合の良い関係」を続けることを示唆するような、エリザベスらしいだらしないながらも自由な終わり方となります。

彼女は教師の仕事を辞めるつもりはなかったものの、映画の終盤で麻薬を所持していたことがバレてしまい、教師の資格を剥奪されそうになります。しかし、学年主任になったラッセルが「教師としての彼女は最低だが、生徒たちは彼女を愛している」と擁護し、彼女は教師を続けることができました。

ラストシーンでは、エリザベスが以前と変わらず、しかし少しだけ生徒や仕事に対して「マシな」態度でいる様子が描かれます。彼女は完璧な教師にはなりませんが、自分なりのやり方で居場所を見つけ、自由奔放な生活を続けることを選びます。


視聴できるサイト


  • Amazon Prime Video
  • U-NEXT
  • Hulu
  • Netflix (時期によって配信状況が変わることがあります)
  • Google Play Movies & TV
  • YouTube Movies

これらのサービスでは、レンタルまたは購入での視聴が可能です。具体的な配信状況は、各プラットフォームでご確認ください。


まとめ


映画『バッド・ティーチャー』(原題:Bad Teacher)は、2011年製作のキャメロン・ディアス主演のR指定コメディです。仕事への情熱がなく、金と男にしか興味がない破天荒な教師が、豊胸手術代欲しさに生徒を巻き込んだり、新たな恋を追求したりする姿をブラックユーモア満載で描いています。キャメロン・ディアスとジャスティン・ティンバーレイクの元カップル共演も話題となりました。倫理観度外視のユーモアと、型破りなキャラクター設定を楽しめる作品です。