『イノセンツ』





 概要


  • タイトル：イノセンツ (原題：De uskyldige)
  • 公開年：2021年
  • 監督：エスキル・フォクト
  • ジャンル：サイコスリラー、ホラー
  • 舞台：ノルウェー郊外の住宅団地


あらすじ


ノルウェー郊外の住宅団地。夏休みを迎え、子供たちは親の目の届かないところで自由な時間を過ごしていた。そんな中、4人の子供たち（イーダ、アナ、ベン、アイシャ）は、互いに不思議な力を持っていることに気づきます。最初は無邪気にその力で遊んでいた子供たちでしたが、次第にその力はエスカレートし、無邪気な遊びが影を落とし、奇妙な出来事が起こり始めます。


キャスト


  • イーダ：ラーケル・レノーラ・フレットゥム
  • アナ：アルヴァ・ブリンスモ・ラムスタ
  • ベン：サム・アシュラフ
  • アイシャ：ミナ・ヤスミン・ブレムセット・アシュハイム


主題歌


  • 映画内に特定の主題歌はありません。


受賞歴


  • ノルウェーのアカデミー賞にあたるアマンダ賞で数々の部門にノミネートされ、高い評価を得ました。


撮影秘話


  • エスキル・フォクト監督は、子供たちの演技を重視し、自然な演技を引き出すために時間をかけた。
  • 特殊効果は最小限に抑えられ、子供たちの心理描写に重点が置かれた。
  • 撮影はノルウェーの住宅団地で行われ、日常的な風景が不穏な雰囲気を醸し出している。


感想


  • 子供たちの無邪気さと残酷さの対比が、観る者に強い衝撃を与えます。
  • 超能力という非現実的な要素を扱いながらも、子供たちの心理描写がリアルで、観客はまるで現実の出来事のように感じられます。
  • 北欧の冷たい空気感が、映画全体の不穏な雰囲気をさらに高めています。


レビュー


  • 批評家からは、その独創的なストーリーと演出、子供たちの演技が高く評価されました。
  • 観客からは、「子供たちの純粋さが怖い」「ラストシーンが衝撃的」といった声が多く寄せられています。


考察


  • 子供たちの持つ残酷性は、社会の暗部を象徴しているとも解釈できます。
  • 超能力は、子供たちの内面に潜む欲望や恐怖を増幅させる装置として機能していると考えられます。
  • 映画は、子供たちの成長を通して、人間の心の闇を描き出しているともいえるでしょう。
  • 大友克洋の「童夢」からの影響をエスキル、フォクト監督も受けているとインタビューで語っています。


ラスト


物語の終盤、ベンは完全に力を暴走させてしまい、アナとイーダは力を合わせてベンを止めます。その後イーダは母親に泣きつき、アナはなにも変わらない様子で家に戻ります。このラストシーンは、子供たちの心の傷が癒えることのないまま、物語が終わることを示唆しています。


視聴できるサイト



まとめ


『イノセンツ』は、子供たちの無邪気さと残酷さ、そして心の闇を描いた、衝撃的な作品です。観る人を選ぶ作品ではありますが、一度観たら忘れられない強烈な印象を残すでしょう。