『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』





概要


  • 原題: The Suicide Squad
  • 公開年: 2021年
  • 製作国: アメリカ
  • 監督: ジェームズ・ガン
  • 脚本: ジェームズ・ガン
  • ジャンル: アクション、アドベンチャー、ファンタジー、SF
  • 上映時間: 132分
  • レイティング: R15+


あらすじ


政府の秘密機関A.R.G.U.S.(アーガス)の長官アマンダ・ウォラーは、減刑と引き換えに危険なミッションに参加させるため、ベルレーブ刑務所に収監されている凶悪な犯罪者たちを集めます。その中には、百発百中のスナイパーであるブラッドスポート、平和主義者を自称するピースメイカー、狂気のサイコパスであるハーレイ・クイン、ネズミを操るラットキャッチャー2、水陸両棲の怪物キング・シャーク、そして人を喰らう能力を持つサベッジらがいました。

彼らは「スーサイド・スクワッド」として、南米の独裁国家コルテス将軍が支配する孤島コルト・マルテーゼに送り込まれます。彼らの任務は、秘密裏に開発された巨大な兵器「プロジェクト・スターフィッシュ」を破壊すること。しかし、島には将軍の軍隊だけでなく、想像を絶する危険な生物や陰謀が待ち受けていました。

寄せ集めの悪党たちは、それぞれの能力と個性をぶつけ合いながら、過酷なミッションに挑みます。果たして彼らは、生きてこの任務を完了し、自由を手にすることができるのでしょうか?


主なキャスト


  • ブラッドスポート / ロバート・デュボア:イドリス・エルバ
  • ピースメイカー / クリストファー・スミス:ジョン・シナ
  • ハーレイ・クイン / ハーリーン・クインゼル:マーゴット・ロビー
  • ラットキャッチャー2 / クレオ・カゾ:ダニエラ・メルシオール
  • キング・シャーク(声):シルベスター・スタローン
  • サベッジ / ナナナウエ:ショーン・ガン(モーションキャプチャー)、スティーヴ・エイジー(モーションキャプチャー)
  • リック・フラッグ大佐:ジョエル・キナマン
  • ポルカドットマン / アブナー・クリール:デヴィッド・ダストマルチャン
  • シンカー / ブライアン・ダーリン:ピーター・カパルディ
  • アマンダ・ウォラー:ヴィオラ・デイヴィス
  • ソル・ソリア:アリス・ブラガ
  • コルテス将軍:ホアキン・コシオ


主題歌・劇中歌


映画のサウンドトラックは、様々なジャンルの楽曲が使用されており、物語の展開やキャラクターの心情を盛り上げています。

  • 主題歌: 公式な主題歌という位置づけの楽曲はありませんが、映画のプロモーションなどでは特定の楽曲が使用されることがあります。
  • 劇中歌: 1970年代~現代のロック、パンク、ヒップホップ、ラテン音楽など、多様なジャンルの楽曲が効果的に使用されています。


受賞歴


  • クリティクス・チョイス・アワード:
    • アクション映画賞 (ノミネート)
    • SF/ホラー映画賞 (ノミネート)
  • MTVムービー & TVアワード:
    • 悪役賞 (ヴィオラ・デイヴィス - ノミネート)
    • 最高のキスシーン賞 (マーゴット・ロビー & ダニエラ・メルシオール - ノミネート)
  • その他、技術部門などでいくつかのノミネートがあります。


撮影秘話


  • ジェームズ・ガン監督は、前作『スーサイド・スクワッド』(2016年)とは異なる、新たな視点とトーンで本作を制作しました。
  • 撮影は主にパナマで行われ、南米の熱帯雨林や都市の風景がリアルに描かれています。
  • キャラクターの特殊メイクやVFXには、高度な技術が用いられ、特にキング・シャークやスターフィッシュなどのクリーチャーはフルCGで制作されました。
  • ジェームズ・ガン監督は、自身の好きな音楽を劇中に多数使用しており、それが映画の独特な雰囲気を形成しています。


感想


『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』は、前作の反省を踏まえ、ジェームズ・ガン監督の個性が爆発した、痛快で過激なアクションアドベンチャーです。R15+指定でありながら、容赦ない暴力描写やブラックユーモアが満載で、悪党たちの魅力的なキャラクターと予測不能なストーリー展開が観客を飽きさせません。感動的なシーンや人間ドラマも織り込まれており、単なるアクション映画に留まらない深みを持っています。


レビュー


批評家からの評価は非常に高く、Rotten Tomatoesでは90%を超える高い支持率を獲得しています。「暴力的で、面白く、驚くほどハートフルな『ザ・スーサイド・スクワッド』は、このシリーズを正しい方向に大胆に進めている」といった評価が多く見られました。観客からの評判も上々で、前作からの大幅な改善を歓迎する声が多数上がっています。


考察


本作は、ヒーローとはかけ離れた悪党たちが、それぞれの過去や動機を抱えながら、世界の危機に立ち向かうというアンチヒーロー的な物語です。友情や犠牲といった普遍的なテーマも描かれており、単なる悪党たちの騒動劇としてだけでなく、人間ドラマとしても見応えがあります。また、政府の欺瞞や倫理的な問題も提起しており、深読みすることも可能です。


ラスト


ネタバレを含みます


ミッションの終盤、スーサイド・スクワッドは巨大なスターフィッシュ型エイリアン「スターロ・ザ・コンカラー」と激しい戦いを繰り広げます。多くの犠牲を払いながらも、彼らは協力してスターロを倒すことに成功します。

アマンダ・ウォラーは、彼らの功績を隠蔽し、都合の悪い情報を消そうとしますが、ブラッドスポートとラットキャッチャー2の機転により、ウォラーの不正が明るみに出そうになります。最終的に、フラッグ大佐の遺志を継いだブラッドスポートはウォラーを脅し、スクワッドのメンバーの自由と引き換えに、真実を隠蔽させることに成功します。

生き残ったブラッドスポート、ラットキャッチャー2、ハーレイ・クイン、キング・シャーク、そしてピースメイカー(実は生き延びていた)は、それぞれの道を歩み始めます。ラストシーンでは、ラットキャッチャー2が故郷の仲間たちに電話をする場面が描かれ、彼らの戦いが無駄ではなかったことが示唆されます。


視聴できるサイト


  • 見放題:
  • レンタル/購入:

配信状況は変更される場合がありますので、最新の情報は各配信サービスをご確認ください。


まとめ


『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』は、ジェームズ・ガン監督が手掛けた、過激でユーモア溢れるアクションアドベンチャー大作です。個性豊かな悪党たちが繰り広げる予測不能な物語と、スタイリッシュな映像、そして心に響く人間ドラマが魅力です。前作を凌駕する高い評価を得ており、DC Extended Universeの中でも異彩を放つ作品として、多くのファンに支持されています。