『スペースボール』
『スペースボール』
概要
『スペースボール』(原題:Spaceballs)は、1987年に公開されたSFコメディ映画で、メル・ブルックスが監督・脚本・製作・主演を務めました。
ジョージ・ルーカス監督の『スター・ウォーズ』シリーズを筆頭に、当時のSF映画のパロディをふんだんに盛り込んだ作品で、SF映画ファンのみならず、コメディ映画ファンにも広く愛されています。
あらすじ
舞台は宇宙。
ドルイディア星のベスパ姫は、悪の帝国スペースボールのザーグ国王に拉致されそうになるが、ドロイドのドット・マトリックスとともに逃亡。
一方、宇宙をさすらいながらも借金を抱える宇宙の運び屋ローン・スターは、相棒のバーフとともに、ドルイディア星のヨグルート王からベスパ姫救出の依頼を受ける。
姫を救出したローン・スターは、帝国軍の追撃をかわしながら、姫とともに反撃の機会をうかがう。
キャスト
- ローン・スター:メル・ブルックス
- ベスパ姫:ダフネ・ズニーガ
- バーフ:ジョン・キャンディ
- ザーグ国王:メル・ブルックス(二役)
- ダーク・ヘルム:リック・モラニス
- ドット・マトリックス:ジョーン・リバーズ(声)
撮影秘話
- メル・ブルックスは、本作の製作にあたり、ジョージ・ルーカスにパロディ作品であることを伝えた。
- ダーク・ヘルムのヘルメットは、ダース・ベイダーのヘルメットを参考にデザインされた。
- 映画に登場するピザ屋「ピザ・ハット」は、実在のピザチェーンとは異なるオリジナルデザイン。
- 撮影中、メル・ブルックスはキャストやスタッフを笑わせることに熱心で、現場は常に笑いに包まれていたという。
感想・レビュー
『スペースボール』は、SF映画のパロディでありながら、ストーリー展開やキャラクター造形、ギャグのセンスなど、随所にメル・ブルックスならではのこだわりが感じられます。
特に、ダーク・ヘルムの「おれの負けだ」や、ザーグ国王の「私はお父さんだ」など、印象的なセリフやシーンが多く、観客を飽きさせません。
また、SF映画ファンにとっては、元ネタ探しも楽しめる作品となっています。
考察
『スペースボール』は、単なるパロディ映画としてだけでなく、当時のSF映画界に対する批判的な視点も含まれていると指摘されています。
例えば、スター・ウォーズシリーズに代表される大作SF映画の商業主義的な側面や、観客に迎合するような展開などが、本作のパロディを通して揶揄されています。
まとめ
『スペースボール』は、SF映画ファンはもちろん、コメディ映画ファンにもおすすめの作品です。
笑いあり、パロディあり、そしてちょっぴり社会風刺も盛り込まれた本作を、ぜひ一度ご覧ください。